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雲伯堺
比婆山

一本の竹に陰と陽が宿る
陰陽竹
(いんようちく)

比婆山にだけ自生する「陰陽竹」。一本の竹の中に雌竹と雄竹の両方の性質を持つ、極めて珍しい竹です。その希少性から島根県天然記念物に指定されています。なぜこの山にだけ、このような竹が自生するのか。そこには比婆山という場所が持つ、深い意味が隠されています。

一本の竹に、陰と陽が共存する
古くから伝わる言い伝えがあります。イザナミノミコトが出産の際に比婆山に登り、手に持っていた杖を地中に立てたところ、根を出し葉を広げ、陰陽竹になったと言われています。雲陽誌にも記されたこの伝説は、比婆山が古事記以前から神聖な場所として人々に認識されていたことを示しています。
生命を育む母神の杖が竹になった。陰と陽を一本に宿すこの竹が、まさにその証として今も山に生き続けています。

幹は竹、葉は熊笹
伝承:イザナミノミコトの杖が、竹になった

比婆山の特別な大地が育てた竹
なぜ比婆山にだけ陰陽竹が自生するのか。比婆山玄武岩が風化してできた独特の土壌、地球の深部から届いた高濃度のストロンチウムを含む大地、山頂付近の独特の湿度環境。これらが重なる比婆山だからこそ、このような特別な竹が育まれたのかもしれません。
地球が生んだ地質の奇跡が、神話の奇跡とも重なっています。
世界唯一の地質遺産、130万年前の地球の記憶、地球の深部からのミネラル、神が造った結界。そしてイザナミの杖から生まれたとされる陰陽竹。地質と神話が幾重にも重なる比婆山には、まだ語り尽くせない不思議が残っています。
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